野口哲哉「this is not a samurai」 in ポーラ ミュージアム アネックス
ポーラ ミュージアム アネックスでは、2018年開催の「中世より愛をこめて」から4年ぶりとなる野口哲哉氏の展覧会「this is not a samurai」が2022年7月29日(金)から9月11日(日)まで開催されます。
表現されているのは鎧武者ですが、現代人やどの時代にも通じる、人間の持つ優しさや美しさ、あるいは暴力性や生々しさが感じられます。心地よい緊張感と静かなユーモアが交錯する、新しい形の現代美術と言える野口氏の作品が生み出すふしぎな世界をぜひ体験してみてください。
野口哲哉氏は、鎧兜をモチーフに人間の内面性や多様性を問いかける美術作家です。2021年の巡回展をはじめとした国内外での展示開催や海外ブランドとのコラボレーションなど、その活躍は多岐に渡ります。
一般的に鎧兜は凛としつつも猛々しい、それこそsamuraiが想起されますが、本展の「this is not a samurai」というタイトルにもあるように、野口氏が作る人物像はまるで現代人の日常の一コマのようです。表情も喜怒哀楽が抑制され、頬杖をついたり、棒立ちのまま空を見上げたりする姿には、楽しそうにも悲しそうにも見え、観る者が自分の気持ちを投影する余白が広がっています。
そんな不思議な佇まいと鎧兜の精巧さが織りなす作品は、他人事には思えないペーソスと、くすっと微笑んでしまうユーモアが同居しており、あらゆる世代や国籍の人々に広く受け入れられています。
野口氏は樹脂や化学繊維といった現代的な素材を使って作品を制作されています。それは鉄や漆などの素材、あるいは鎧兜といった古い時代のモチーフに付きまとう、「こうあるべき」という原理主義的な事柄に対する、野口氏独自のアイロニーでもあります。
本展では、野口の作品の中から代表作の立体や平面など約40 点と、本展のために制作された新作も併せて展示します。
人間って、なんだろう?こんなに知的なのに、なんて滑稽で面白い生きものなんだろう・・・そんな風に感じられる、作品に込められた優しさと悲しさ、人間への好奇心にあふれた世界をお楽しみください。
タイトル | 野口哲哉「this is not a samurai」 |
会期 | 7月29日(金) ~ 9月11日(日) |
会場 | ポーラ ミュージアム アネックス |
住所 | 〒104-0061 中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階 |
Webサイト | https://www.po-holdings.co.jp/m-annex//index.html |
開館時間 | 11:00-19:00 (入場は18:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 入場無料 |