SHIMIZU Tomohiro「Re:新規メッセージ 」at Gallery Dalston
Gallery Dalstonでは清水智裕の個展、SHIMIZU Tomohiro「Re:新規メッセージ 」が2024年6月18日(火)から6月30日(日)まで開催されています。タイトルの“Re:新規メッセージ”は、メールのやり取りをしていると、自動的に件名に表れるそれではないかと思われます。描かれている人物像は床に映る姿も含め、リアルな存在感が感じられ、奇妙な感覚にとらわれます。独特な世界観との出会いに期待が高まります。
ギャラリーに入ると、ドローイングと油彩の作品が展示されています。ドローイングは他人に見せない作家もいますが、清水にとってはどちらも表現として完結しているといいます。心なしか、ドローイングのほうがのびのびと描かれているような気がして、油彩のほうとはまた違った楽しみがあります。
会場に置かれた作品集をめくってみると、作風は年々変わっていくのが分かります。特に背景は2019年あたりからシンプルになりはじめ、余分なものが少しずつ取り除かれていったように感じます。
それだけに、展示中の現在の作品の背景に描かれているもの、例えば天井近くの排気ダクトなどは、何かしら意味づけがあるように感じられます。
作品集を見て、もうひとつ気づくことは、描かれている少女の人物像に一貫したものがあるように感じられることです。恐らくキャラクターとして見た場合は複数の少女が存在しているようですが、まっすぐ、観ている私たちと視線が交わることが多く、作品との対話を促しているかのようです。
あなたも、ギャラリーを訪れ、清水の描く少女たちに囲まれ、対話を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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※以下は、ギャラリー発行の広報用資料からの引用です。
清水智裕の描く少女達には、何か不思議な余韻の残る表情と佇まいがあり、 時に映画のワンシーンやアニメなども彷彿させ、郷愁を誘います。 輪郭の定まらない幻影は、まるでメールの送受信のようにキャンバスと作家との間で交わされる静かなやりとりの中で生まれようとしています。
この機会に是非、清水の作品世界をご高覧ください。
皆様のお越しをお待ちしております。
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清水智裕 / SHIMIZU Tomohiro
【ステイトメント】
絵画制作を続けるうちに、自分がゼロから創り出しているのではなく、キャンバスの向こうにもともと存在している世界をのぞき見しているだけなのでは、という感覚を持つようになりました。
出来上がった作品はそこで見てきたことのレポートのようなものです。
【プロフィール】
2008年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
●主な受賞歴
2016年 タグボートアートフェス「Independent2016」グランプリ
2019年 「第14回タグボートアワード」グランプリ
●主な展示
2007年 個展 Emerging artist support program 「たべちゃいたいくらい。」
(東京/トーキョーワンダーサイト本郷)
2011年 個展「Emerging Japanese Artist – Shimizu Tomohiro」
(シンガポール/iPRECIATION Singapore)
2012年 個展「道の向こうに見えるもの」(東京/銀座三越)
2014年 「YOUNG ART TAIPEI 2014」(台北/リージェント台北)
2016年 個展「Wanderlust」(台北/pon ding)
2018年 個展「THE 4TH CROSSLOADS HOTEL」(東京/銀座三越)
2019年 個展「侵食作用」(東京/亀戸アートセンター)
個展「Full Empty」(東京/タグボートギャラリー)
2023年 個展「Daily Report」(東京/日本橋三越)
個展「例の計画」(東京/VINYL GALLERY)
グループ展「group exhibition -part5-」(東京/Gallery Dalston)
2024年 グループ展「Spring selection」(東京 / Gallery Dalston)
Tagboat Art Fair (東京 / 浜松町)
●装画
「ふるさと文学さんぽ 岩手」(監修・須藤弘明、大和書房)
「手のひらの花火」(山崎聡子、短歌研究社)
現実と地続きの、けれどもどこかが違う別の世界、そこで起こる様々なストーリーをご覧下さい。
タイトル | SHIMIZU Tomohiro「Re:新規メッセージ 」 |
会期 | 2024年6月18日(火)~ 6月30日(日) |
会場 | Gallery Dalston |
住所 | 〒130-0023 東京都墨田区立川1-11-2 |
Webサイト | https://www.dalston.space/ |
開廊時間 | 13:00〜19:00 (最終日のみ17:00まで) |
休廊日 | 月曜日 |
観覧料 | 無料 |