石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 野見山暁治 at アーティゾン美術館
アーティゾン美術館では、「石橋財団コレクション選」が2023年12月9日(土)から2024年3月3日(日)まで開催されています。また4階の特集コーナー展示では、今年2023年6月に102歳で逝去された野見山暁治の特集コーナー展示も設けられ、具象と抽象のあいだを漂う独特の画風を確立した長年の画業を振り返り、その魅力に触れることができる貴重な機会となっています。
アーティゾン美術館を運営する公益財団法人石橋財団は、19世紀後半の印象派から20世紀の西洋近代絵画、明治以降の日本の近代絵画、第二次世界大戦後の抽象絵画、日本および東洋の近世・近代美術、ギリシア・ローマの美術など、現在約3,000点の作品を収蔵しています。5階、4階でこれらコレクションの中から選りすぐりの作品が紹介されています。
また4階展示室では特集コーナー展示として、野見山暁治(1920~2023)が取り上げられており、初公開となる新収蔵品3点を含む、石橋財団が所蔵する全7点の野見山暁治の作品が展示されています。
野見山暁治は油彩画を表現の中心としつつ版画、絵本、本の執筆など幅広い分野で活動しました。その画業は戦前、戦後、そして現代と約80年におよびます。日本近代美術史の展開と併走しながらも、どの潮流とも距離を置き、西洋で学んだ三次元の物体の量感を二次元に捉え直す力と、東洋画から学んだ有機的な空間構成とが融合されたような独自の画風を確立しました。
約80年にもおよぶ創作の“旅”はどのようなものだったのでしょうか?私たちには想像もつきがたいのですが、石橋財団コレクション選の後半部では野見山が自著のなかで触れた美術家たちの作品がたくさん紹介されており、野見山が生きた時代を体感できるように展示構成されていますので、ますます興味を深めることができるのではないでしょうか。
野見山に関連する作家の作品は、以下のような構成で紹介されています。
●野見山在学時の東京美術学校
関連出品作家:黒田清輝、藤島武二、岡田三郎助、小林萬吾、南薫造、青木繁、佐伯祐三など
●ヨーロッパ滞在中のパリ画壇
関連出品作家:アンス・ アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ベルナー ル・ビュッフェ、ジョルジュ・ルオー、セルジュ・ポリアコフ、アルベルト・ジャコメッティ、オシップ・ ザツキンなど
●自由美術家協会
関連出品作家:松本竣介、山口薫、村井正誠、伊原宇三郎など
●大学教員時代の同僚
関連出品作家:山口長男、小磯良平、脇田和、駒井哲郎、香月泰男など
●パリで出会った日本人美術家
関連出品作家:藤田嗣治、長谷川潔、田淵安一、菅井汲、堂本尚郎、坂本繁二郎など
タイトル | 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 野見山暁治 |
会期 | 2023年12月9日(土)〜 2024年3月3日(日) |
会場 | アーティゾン美術館 5階 展示室(石橋財団コレクション選)・4階 展示室(石橋財団コレクション選・特集コーナー展示 野見山暁治) |
住所 | 東京都中央区京橋1-7-2 |
Webサイト | https://www.artizon.museum/exhibition/detail/562 |
開館時間 | 10:00~18:00(2月23日を除く金曜日は20:00まで) *入館は閉館の30分前まで |
休館日 | 月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日~1月3日、1月9日、2月13日 |
チケット情報 | アーティゾン美術館は日時指定予約制です。あらかじめご来館前にチケットをご購入ください。 チケット購入についてはこちら |
料金 | 【一般】 ウェブ予約チケット 1,800 円 *クレジット決済のみ 窓口販売チケット 2,000 円 ・予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。 ・この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。 【大学生・専門学校生・高校生】 無料 要ウェブ予約 ・入館時に学生証か生徒手帳をご提示ください 【障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名】 無料 予約不要 ・入館時に障がい者手帳をご提示ください 【中学生以下の方】無料 予約不要 |
同時開催 | マリー・ローランサン ―時代をうつす眼 6階 展示室 |