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コヤマイッセー 「鮮やかな線を歩く」at Gallery Dalston

Gallery Dalstonでは、コヤマイッセーの個展「鮮やかな線を歩く」が2024年2月14日(水)から3月3日(日)まで開催されています。豊かなストーリー性が感じられ、不思議に惹きつけられるコヤマの作品は、いろんなことが暗示されているようで、実際の作品をじっくり観るのが本当に楽しみです。また、同ギャラリーが立地する墨田区出身の作家ということで、そうしたことも含め、これまでの軌跡が作品から感じられるかもしれません。ぜひ、お出かけしてみてはいかがでしょうか。

物語性の豊かさと“合体”に注目

コヤマイッセーの作品に出会うと、おそらく、ほとんどの人がその物語性の豊かさに心を動かされるでしょう。メインで描かれている人物などのモチーフはもちろん、その周辺にもいろんな物語が見え隠れしているようです。
また、よく観ると、どの作品でもいろんな人や自然の生き物などが合体していることに気がつくでしょう。あるものは隣りあってくっつき、あるものは口の中からもうひとりが顔をのぞかせています。

作品《noon》では、あえて何とは言いませんが、もっと大きなものが左右に分かれて合体しています。“noon”は午前と午後の中間点であり、半月に似た支持体の形は月の満ち欠けを連想させます。また、そうした大きな流れの中で、ちょっと謎めいた人や動物などによる小さな物語が散りばめられています。

これまでの体験や思索、読んだものすべてが詰まった作品

コヤマイッセーは1980年に東京都墨田区に生まれ、武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業後は、継続的な創作活動を展開しています。Gallery Dalstonにおける本展は、まさしく“地元開催”といえます。
彼の描く世界観の中には、子どもの頃に地元で遊んだ体験からはじまり、神話やおとぎ話、そして文化人類学などに関心を持ち、思索してきたことすべてが詰まっているようです。


作品制作の最初の段階ではあまり確とした設定はなく、「こんな子を描いてみたい」という気持ちからドローイングが始まり、そこを起点にひとつの作品が構成されていくそうです。そのモデルとして、よく登場するのは自分の奥さんらしいですが、それは自分の中の女性性かもしれないといいます。そのような性別に限らず、コヤマの頭の中では片方だけを考えるのではなく、常にバランスを取りながら思考が進み、それが“合体”という形に表れています。

謎めいたニュアンスは観る私たちの楽しみ

こうして生まれたコヤマの作品は何かシンボリックなシーンになっており、メインのモチーフの周辺に描かれているものも、何かの意味が込められています。それもすぐに意味が分かるようには表現されておらず、少し謎めいたニュアンスをかもし出しています。
またそのことにより、観る私たちにとっては何も縛られずに、自由にいろんなことに気づいたり、発見したり、考えさせてくれる点がコヤマの作品を観るときの大きな楽しみだと感じます。

もし、あなたがコヤマの作品を部屋に飾ったとしたら、ただ、ファンタジックな物語に身をゆだねるのではなく、積極的に作品世界に関わってはいかがでしょうか?時間が経つにしたがって、あなたの中での感じ方や作品の捉え方も変わっていくはずです。
そうしたイメージの更新はコヤマ自身の中でも起こるようです。例えば2021年制作の《ゲニウス・ロキ》は、2024年制作の立体作品《ゲニウス・ロキ -fallen tree update-》となり、本展で両方とも観ることができます。

本展は前期と後期に分かれており、一部の作品の展示替えがあります。前期では過去作を中心に、後期では最新作が中心に展示構成されます。前期も楽しい作品ばかりですが、後期になるとコヤマ自身も気に入っているという《ノラトモダチ》が登場します。
あなたもぜひ、「鮮やかな線を歩く」コヤマの現在地を目撃し、そして楽しい謎解きをするために、訪れてはいかがでしょうか。

最後に同ギャラリーの公式サイトに掲載されたコヤマイッセーのアーティスト・コメントを引用で紹介します。

◆◆◆

「鮮やかな線を歩く」

 

下校時には白線の上だけが安全だった。

白線の外、アスファルト内には怪物がいて食べられてしまうのだ。

めでたく白線の上を歩いて家にたどり着くことはほとんどなく、共に歩く友が少なくなるにつれ様々にルールが改変された。
独りになった途端、怪物とかはどーでもよくなってただただ線のようなものを見つけその上を歩き、いかにして家に近づくかがすべてになっていた。

なんだか絵描きの人生と同じようだ。
願わくば鮮やかであったならいい。

◆◆◆

コヤマイッセー KOYAMA ISSEY  プロフィール

1980年 東京都墨田区生まれ
2004年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業

【展示歴】
2014年 個展「surving image 残存するイメージ」表参道/DIEGO
2015年 個展「忘れてしまったこと、忘れたこと、そしてまた忘れる」表参道/Gallery219
2016年 グループ展「約1㎠展示会」目黒/HOTEL CLASKA the 8th gallery
2017年 第4回宮本三郎記念デッサン大賞展 石川県小松市/宮本三郎記念美術館
2018年 グループ展「逃走か闘争」展 両国/ART TRACE GALLERY
      個展 Gallery Pepin企画 pepin at arca PROJECT Part.6
2019年 グループ展「一触即発展示会」新宿/新宿眼科画廊
    第2回アートハウスおやべ現代造形展大賞受賞 富山県小谷部市/アートハウスおやべ
    第5回宮本三郎記念デッサン大賞展 石川県小松市/宮本三郎記念美術館
2020年 さいたま国際芸術祭2020  Sightama Art Action Exhibition 旧大宮図書館
    arte viviendas Casa Ducuara / Republica de Colombia
    個展「アートの今」展 富山県小矢部市/アートハウスおやべ
    個展「ゴミ捨て場から眺める」日本橋/JINNEN GALLERY
    グループ展「カナタのてざわり」両国/ART TRACE GALLERY
    第37回福井サムホール大賞展 佳作
    グループ展「箱庭プロジェクト成果展vol.1 誰でもない庭」 京島/Sheep Studio
2021年 二人展「anima animus animals」東向島/gallery hydrangea
    第6回宮本三郎記念デッサン大賞展 石川県小松市/宮本三郎記念美術館
    個展「』共犯関係のメビウス『」日本橋/JINNEN GALLERY    
2022年 個展「語るを物す」日本橋/JINEN GALLERY
    上尾トリエンナーレ 北上尾/SUTTEND COFFEE
2023年 グループ展「noon」 渋谷/sibuya hikarie 
    グループ展「Osaka Independents」 大阪/大丸梅田店
    個展「-Polaris・ボク・Polaris-」 人形町/JINEN GALLERY
他多数

 

タイトル コヤマイッセー
「鮮やかな線を歩く」
会期 前期:2024年2月14日(水)〜 2月20日(日)
後期:2024年2月21日(水)〜 3月3日(日)
*前期後期で展示替えがあります。
会場 Gallery Dalston
住所 〒130-0023 東京都墨田区立川1-11-2
Webサイト https://www.dalston.space/
開廊時間 13:00〜19:00 (最終日のみ17:00まで)
休廊日 月曜日、火曜日
観覧料 無料