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柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年 @ 東京国立近代美術館

東京国立近代美術館では柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」が開催されています。約100年前に新しい美の概念として「民藝」を生み出した柳氏らは、若くして西洋の情報に触れ、モダンに目覚めた世代でありながら、それまで見過ごされてきた日常の生活道具の中に潜む美を見出していきました。また、それらを生活や社会を豊かなものに変える運動として展開していった軌跡を、民藝独自の「編集」手法やネットワークづくり、そして時代背景などを通じて観ていくことができる展覧会です。
約100年たった今も、私たちを魅了し続ける民藝運動への共感が深まり、新たな発見もある体験となるでしょう。

民藝の奥深い、今も生きている魅力
民藝は「民衆的工藝」を略した言葉で、およそ100年前、1925年に柳宗悦氏(1889~1961)、濱田庄司氏(1894~1978)、河井寬次郎氏(1890~1966)によって作り出された、新しい美の概念のことです。それは民藝運動として、一般の民衆が使う日常の生活道具の中に「美術」とは異なる手仕事の美しさを発見し、それを通して生活や社会を豊かなものに変えていこうとするものでした。


今日、私たちは身近なところではCOVID-19により新しい生活様式を、長い目で見れば持続可能な社会への変革を迫られています。民藝運動の精神や残されたコレクションからは、これからもっと心が豊かになる暮らしへのヒントがたくさんいただけるような、そんな魅力がたくさん詰まった展覧会です。


時代背景と共に民藝の取り組みをたどる
本展は民藝の取り組みをそれぞれの時代背景と共に、全6章の構成で見つめ直すことができます。大正という民主主義の芽生えや西欧文化の流入などがあった時代から、昭和初期の関東大震災や太平洋戦争など、その時代の空気感を思い浮かべながら、柳氏らがどのような視点で運動を広げていったのかを考えながら観ることができます。


柳氏らが蒐集した陶磁器、染織、木工、蓑、ざるなどの暮らしの道具類と大津絵をはじめとする民画に、雑誌、書籍、写真、映像などの同時代資料を展示し、総点数450点を超える作品・資料を通して、時代とともに変化し続けた民藝の軌跡をたどることができます。


また「美術館」「出版」「流通」という三本柱を掲げた民藝のモダンな「編集」手法と、それぞれの地方の人・モノ・情報をつないで協働した民藝のローカルなネットワークが紹介されている点も本展の大きな特徴です。


今も私たちをインスパイアさせる民藝の美の概念
本展の2章では柳氏らが日本の地方を旅し、新しい美を見出していった様子が詳しく紹介されています。恐らく膨大なモノやコトに出会ったと想像できますが、その中から「直下(じきげ)に」ものを見て「選び」抜かれていったコレクションは、最後の6章まで一貫した視点や選んだ基準があるように感じられます。


考えてみれば、私たちの日常の生活や人生も朝ごはんを何にするかから始まり、職業や人生のパートナーの選択まで、「選ぶ」ことの連続です。その中には、何となく生まれてから身についた無意識の感覚で選んでいることもあるでしょうし、何かに啓発されて意識的に選ぶこともあるでしょう。


柳氏らと私たちは立場や時代がまったく違うのですが、同じ「選ぶ」という視点に立てば、柳氏らの「直下に」ものを見る姿勢や、実際にコレクションされたものへの共感も深まります。また、自分にとって新しい視点をいただくこともあるでしょう。
そのあたりが100年たった今も私たちを魅了し続ける理由のひとつのように感じます。

タイトル 柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年
会期 2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日)
※会期中、一部展示替えあり
会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー、2Fギャラリー4
住所 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
Webサイト https://mingei100.jp
開館時間 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日[ただし2022年1月10日は開館]、年末年始[12月28日(火)~ 2022年1月1日(土)]、1月11日(火)
料金 一般  1,800円(1,600円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生  700円(500円)
*( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
*中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。
*キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。
*本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。
チケット情報 チケットの詳細・購入方法は特設ページをご確認ください。