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横溝美由紀「Landscape やわらかな地平のその先に」in ポーラ ミュージアム アネックス

ポーラミュージアムアネックスでは、横溝美由紀氏(1968年~)の個展「Landscape やわらかな地平のその先に」が開催されています。横溝氏はこれまでギャラリーだけでなく、数多くの美術館などで、その場所の特性を活かしたサイトスペシフィックな大型のインスタレーションを発表してこられた彫刻家です。
銀座のメインストリートに面し、差し込む自然光が時間帯によってさまざまな表情を作り出すポーラミュージアムアネックスの特色ある空間で、どのような表現が見られ、私たちはどんな体験ができるのか、関心が高まります。

何かを封じ込めたレンガ?の不思議な存在感
エレベータを降りて自然光が差し込む開放的な空間に進むと、中央に約4,000個からなる《aero sculpture》が目に飛び込んできます。ひとつひとつのパーツはセロハンテープとプラスチックシートから作られた、何かを封じ込めたレンガのようで、これらが規則正しく、整然と積み重ねられています。

床面をななめに横切るように配置されていますが、空間全体を分断するでもなく、かと言って融和するでもなく、不思議な存在感を放っています。これが展覧会の英語タイトルにある“soft horizon”かと思い、作品の周りを歩きながら、いろんなところでしゃがんでみると、《aero sculpture》越しに壁面の11点をキャンバス作品が見えてきます。

こうした鑑賞のしかたが横溝氏の意図通りなのかは分かりませんが、インスタレーションなので作品の配置や空間構成にも大きな意味がありそうです。

壁面のキャンバス作品にも注目
横溝美由紀氏は時間・空間と光にこだわったインスタレーション作品を手がけてきた彫刻家です。ギャラリーだけでなく、水戸美術館、埼玉県立美術館、東京都現代美術館、川村記念美術館など多くの美術館で作品を発表されてきました。

また近年は油彩をほどこした糸を無数に弾くことによって、キャンバス上に線と飛沫が描かれる作品シリーズにも取り組んでいます。本展でも壁面に配置された11点のキャンバス作品にこの表現が見られます。特に入口から見て最奥にあるグリーンを基調とした作品は、キャンパス上のいくつもの線が縦横に重なりあって、目には見えない何かが集積しているように感じます。

この作品を含む6点は、タイトルから察するに印象派とポスト印象派を代表する作家の研究と関連して生まれたようです。まずはタイトルを見ずに観たままを楽しみ、その後にタイトルを確認して、また別の思索を深めるという楽しみ方もできそうです。

直に感じたい“やわらかい地平”の先にあるもの
本展でもっとも興味深かったことは、展覧会タイトルにもある“やわらかい地平”です。地平は大地と空を区切る「線」ですが、それが“やわらかい”ということは、その線が曖昧だということではないでしょう。

“やわらかい”が何を意味するのか?ここで言葉で説明するよりも、会場を訪れて、直に感じていただくのが最も正確でしょう。何か、心安らぐポジティブなエネルギーが感じられるかも知れません。

 

タイトル 横溝美由紀「Landscape やわらかな地平のその先に」
会期 2021年12月10日(金) ~ 2022年1月30日(日)
会場 ポーラ ミュージアム アネックス
住所 〒104-0061 中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
Webサイト https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html
開館時間 11:00-19:00 (入場は18:30まで)
休館日 2021年12月29日(水)-2022年1月4日(火)
料金 無料