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所蔵作品展 MOMATコレクション(2024.1.23–4.7) at 東京国立近代美術館

東京国立近代美術館では、「所蔵作品展 MOMATコレクション」が2024年1月23日(火)から4月7日(日)まで開催されています。毎回、さまざまな切り口による小特集などが楽しみですが、今回も染色家・芹沢銈介のコレクションや、岸田劉生の肖像画「麗子像」で有名な岸田麗子の生誕110年を機とした作品や資料展示など、見どころがいっぱいです。
また、春を迎えるこの季節恒例となっている美術館の春まつりも、皇居の桜の花見とともに楽しみです。ぜひ、お出かけしてみてはいかがでしょうか。

 

東京国立近代美術館東京国立近代美術館の「所蔵作品展 MOMATコレクション」は、13,000点を超える所蔵作品から選りすぐりの約200点を、会期毎に3フロア、12の部屋に分けて展示されています。19世紀末から現代までの日本美術の歴史を、海外作品も交えながらたどることができます。
「所蔵作品展 MOMATコレクション」は期間中、4Fの2室で作品の入れ替えがあります。
前期展示「新か?旧か?」(2024年1月23日~2月25日)
後期展示 春まつり(2024年2月27日~4月7日)
※各期の展示作品の詳細は公式サイトの作品リスト(pdf)をご参照ください。

【展覧会構成】

東京国立近代美術館

4F

1室 ハイライト
2室 前期展示「新か?旧か?」(2024年1月23日~2月25日)
  後期展示 春まつり(2024年2月27日~4月7日)
3室 麗子、生誕110年
4室 近代の役者絵
5室 アンティミテ

3F
6室 1941–1945|戦争/美術
7室 存在と不在―見えるものと見えざるもののはざまに
8室 流通するわれら
9室 高梨豊「町」(1F 企画展「中平卓馬 火―氾濫」関連)
10室 芹沢銈介と、新しい日々

2F
11室 あるがままのもの(1F 企画展「中平卓馬 火―氾濫」関連)
12室 作者が語る

【展示紹介】

1室 ハイライト

東京国立近代美術館のコレクションの魅力がぎゅっと凝縮されている「ハイライト」は、近現代美術を代表する作品を中心に構成されています。日本画のコーナーでは、春を待つこの季節にふさわしい名品が紹介され、洋画でも桜の花びらが渓流に舞い散る情景を描いた川合玉堂の《行く春》など、重要文化財3点も含め、楽しむことができます。

東京国立近代美術館

2室 前期展示「新か?旧か?」(2024年1月23日~2月25日)
  後期展示 春まつり(2024年2月27日~4月7日)

前期は「新か?旧か?」と題し、1907年に始まった文展への出品作品が半分、残り半分は逆に文展の在り方とは異なる道を進もうとした作家の作品で構成されています。100年ほど経った現在の私たちは、その対比を楽しむことができます。

東京国立近代美術館
後期は毎年恒例となっている春まつりです。皇居・千鳥ヶ淵をはじめ、周辺に咲く桜とともに、東京国立近代美術館でもお花見気分を味わえる作品が楽しめます。

東京国立近代美術館

3室 麗子、生誕110年

肖像画「麗子像」で知られる岸田劉生の長女・岸田麗子(1914~1962)は、自らも絵画を制作していました。幼い麗子が描いた作品や、写真や日記などの資料が生誕110年を機に紹介されています。

東京国立近代美術館

4室 近代の役者絵

歌舞伎好きだった岸田劉生と同じ近代を生きた役者たちを描いた新版画の作家、山村豊成(耕花)と名取春仙の作品が紹介されています。

5室 アンティミテ

フランス語で「親密さ、安らぎ、私生活、内奥」を意味する「アンティミテ」。本来は19世紀末のパリでアンティミストと呼ばれた作家たちの作品に使われますが、大正の終わり頃から昭和の中頃にかけて描かれた、アンティミテの系譜に連なる絵画や彫刻が紹介されています。

6室 1941–1945|戦争/美術

戦況が厳しさを増していく1941年(真珠湾攻撃)から1945年(第二次世界大戦終結)の間に制作された作品が紹介されています。この時代の表現を戦争協力か戦争反対かという二者択一の図式で整理するのはおそらく適当ではなく、戦争と美術という2つの要素を同時に見なければいけないという困難がここにはあります。

7室 存在と不在―見えるものと見えざるもののはざまに

金山康喜《アイロンのある静物》、マックス・エルンスト《つかの間の静寂》、山口薫《荒れた小さい菱形の沼》のような人の気配の希薄な絵画や長谷川潔、清宮質文、野田哲也の版画など、1950-60年代を中心に、現実と非現実のあわいにあって、見えるものと見えないものを行き来しながら、視覚だけでなく、心や思考に働きかける作品が紹介されています。

8室 流通するわれら

「流通革命」という言葉があったように、1960年代の10年間で家庭生活を一変させた大量生産・大量消費は、美術とも無縁ではありませんでした。この時期、美術とは思われていなかったような大衆的な図像や量産品などを用いた美術作品が紹介されています。

9室 高梨豊「町」(1F 企画展「中平卓馬 火―氾濫」関連)

土地の固有性を体感するために、大型カメラの機材を担いで、あえて地下鉄やバスなど公共交通機関を使ってそれぞれの「界隈」の撮影に赴いた高梨の作品が紹介されています。それは高梨も参加した写真同人誌『プロヴォーク』を主導した中平卓馬が、1973年に「植物図鑑」をキーワードに「事物が事物であることを明確化することだけで成立する」方法を目指すと宣言したことに対する、高梨の応答でもあったように見えます。

東京国立近代美術館では企画展「中平卓馬 火―氾濫」を同時開催中!詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

東京国立近代美術館

10室 芹沢銈介と、新しい日々

伝統的な型染の技法を用いながら、ものの本質を明快に表した模様で独自の表現を切り開き、国内外で高い評価を受ける染色家・芹沢銈介(1895~1984)。今回は和紙作品をはじめ、重要無形文化財「型絵染」保持者の認定を受けた後の着物やのれんなどの名品を中心に、芹沢とともに活動した染色団体「賄木会」の作家の作品も交えて紹介されています。

東京国立近代美術館

11室 あるがままのもの(1F 企画展「中平卓馬 火―氾濫」連関連)

中平卓馬による、「植物図鑑」としての写真を目指すという宣言は、「もの派」と呼ばれた1970年代の美術家たちから生まれた潮流のうちにありました。李禹煥の他、中平と同じ国際美術展に出品した榎倉康二、河原温、高松次郎、吉田克朗らの作品が紹介されています。

東京国立近代美術館では企画展「中平卓馬 火―氾濫」を同時開催中!詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

東京国立近代美術館

12室 作者が語る

東京国立近代美術館では2005年から断続的にアーティスト・トークを開催し、その記録が英語字幕付きでウェブサイトで公開されることになりました(第一弾の21本は3月初頭に公開予定)。
これにちなんで、青木野枝、黒川弘毅、児玉靖枝、野見山暁治、宮本隆司の5名のトーク映像とともに、作品が紹介されています。

タイトル 所蔵作品展 MOMATコレクション (2024.1.23–4.7)
会期 2024年1月23日(火)~ 4月7日(日)
会場 東京国立近代美術館 所蔵品ギャラリー(4F~2F)
住所 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
Webサイト https://www.momat.go.jp/exhibitions/r5-3
開館時間 10:00–17:00(金曜・土曜は10:00–20:00)
入館は閉館30分前まで
休館日 月曜日(ただし2月12日、3月25日は開館)、2月13日
チケット情報 東京国立近代美術館 所蔵作品展の予約優先チケット(日時指定券)をご予約いただけます。
詳しくは、こちらへ ⇒ チケット予約ページ
観覧料 一般 500円(400円) 大学生 250円(200円)
※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
※17時から割引(金曜・土曜 :一般 300円 大学生 150円)
備考 ※高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。
※本展の観覧料で入館当日に限り、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」(2F ギャラリー4)もご覧いただけます。