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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 @国立西洋美術館

1824年の設立以来、約200年の間、イギリス国外で所蔵作品展を開催したことがないというロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクション。その中でも選りすぐりの61作品が国立西洋美術館の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」で公開されています。確かにこれは奇跡かも。フェルメールやゴッホなど、有名作家の傑作はもちろん注目ですが、イタリア・ルネサンスからポスト印象派までの西洋絵画史を俯瞰できるという点も見逃せません。展示作品の解説動画も豊富に用意されていますので、これはちょっと“予習”してから行ったほうが楽しいかも知れません。

初来日となる有名作家たちの傑作が最大の見どころ

61作品すべてが初来日なので、イギリスへ行って観た方は別として、美術書や教科書でしか見たことなかった傑作を観られることが、この「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の最大の魅力です。ゴッホ自らがゴーガンの寝室を飾るのにふさわしいと認めてサインした2点のうちの1点の《ひまわり》、絵の読み解きに諸説あるフェルメールの《ヴァージナルの前に座る若い女性》、描かれた経緯を知れば細部を見るのも楽しいクリヴェッリの《聖エミディウスを伴う受胎告知》や、少女の初々しさがかわいいルノワールの《劇場にて(初めてのお出かけ)》など、どれをお目当てにするか迷うほどの傑作ぞろいです。

ちょっと、1回行っただけでは堪能しきれないかも知れませんね。

市民による市民のためのロンドン・ナショナル・ギャラリー

ヨーロッパの多くの美術館、例えばルーブル美術館やプラド美術館などは王侯貴族のコレクションを市民にも公開したことが始まりです。しかしロンドン・ナショナル・ギャラリーは銀行家や実業家などのコレクションや寄付で始まり、様々な階層の人々にとっての美術教育施設として設立されています。特に西洋美術史を学ぶ場としての価値は高く、断片的ではなく網羅的にコレクションされており、今回の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」もその体系をなぞるように展示構成されています。

日本でよくある、ひとつの時代やトレンド、作家に限定された展覧会(企画展)も興味深いものですが、今回のようにイギリスとヨーロッパ諸国の美術交流の歴史を通じて西洋絵画史を俯瞰できる機会はたいへん貴重だと思います。

イギリスからヨーロッパを見て、旅をする

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」は7つのテーマで構成されています。このテーマを通じてイギリスと、イタリア、フランス、オランダ、スペインなど、イギリスから見たヨーロッパ諸国や受けた影響、交流などを観ることができます。特に興味深いのは、17~18世紀のイギリスの裕福な貴族の子弟は、学業を修めた記念として見聞を深めるために数年かけてフランスやイタリアに旅行したことを“グランド・ツアー”と呼び、中でもヴェネツィアは目的地としてとても人気があったそうです。こうしたイギリス目線でヨーロッパの国々に触れるのも、また新鮮な体験になると思います。

7つのテーマや展示内容についてはひとつひとつ動画での解説もありますので、観る前にご覧になるとより感動が深まるでしょう。動画では「#0 コンセプト紹介」に引き続き、7つのテーマ(コーナー)別のかんたんな紹介動画もあります。

タイトル

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

会期

2020年6月18日(木)~10月18日(日)

会場

国立西洋美術館 企画展示室

住所

〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7

Webサイト

https://artexhibition.jp/london2020/

開館時間

午前9時30分~午後5時30分 (金曜日、土曜日は午後9時まで)
※入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日、9月23日
※ただし、7月13日、7月27日、8月10日、9月21日は開館

料金

日時指定入場券(税込)一般1,700円、大学生1,100円、高校生700円
詳しくはこちらをご覧ください。 https://artexhibition.jp/london2020/