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アール・ブリュット2022巡回展「かわるかたち いろいろな素材、さまざまな表現」 @ 東京都渋谷公園通りギャラリー、練馬区立美術館、府中市美術館 他

アール・ブリュット2022巡回展「かわるかたち」が東京都渋谷公園通りギャラリーで開催されています。“いろいろな素材、さまざまな表現”とキャッチコピーにあるとおり、「かたち」をキーワードに国内外で活躍の場を広げる10名の作家による絵画や立体作品など、いろいろな素材でつくられる、さまざまな表現が紹介されています。
本展は巡回展です。東京都渋谷公園通りギャラリーでの開催後、都内2か所(練馬区立美術館区民ギャラリー、府中市美術館市民ギャラリー)を巡回します。出張イベントも開催されます。詳細はページ最下段の開催概要をご覧ください。

本展タイトルにあるアール・ブリュット(Art Brut)は、元々、フランスの芸術家ジャン・デュビュッフェによって提唱された言葉です。今日では、広く、専門的な美術の教育を受けていない人などによる、独自の発想や表現方法が注目されるアートを表し、こうした作品の展示などを通して、一人ひとりの多様な創造性や新たな価値観に人々が触れる機会を創出し、ダイバーシティの理解促進や包容力のある共生社会の実現に寄与することが東京都渋谷公園通りギャラリーの事業コンセプトであることがパンフレットに記されています。

本展の見どころのひとつは、いろいろな素材を用いて10名の作家それぞれの多彩な表現が展開されているところにあります。
素材に関しては、色鉛筆やボールペン、カラーペンや水彩絵の具などの文房具や画材のほか、布や糸、ペンキやチラシといった生活の中の品々も使われています。

本展のキーワードになっている「かたち」という言葉は、姿や形状、図柄などのほか、ものごとの様子や状態を表す時にも使われ、多様な意味合いを持っています。身近な素材でつくられる多様な表現との出会いを通して、表現の「かたち」が変化し、創造の根源的な魅力に迫っています。
また10名の作家が自由にそれぞれの表現や「かたち」を展開しており、ひとつひとつの作品と向き合っていると、その作家の人柄や人となりに触れているような気がして、それも本展の魅力ではないでしょうか。

今年の春には本展のプレイベントとして「本田まさはるさんと、街ぶらライブペインティング」の公開制作と、一般の方も参加したワークショップが開催され、その完成作品が会場に展示されています。その制作過程を記録したドキュメントムービー「シブヤノマチナミ」を見ていると、本田氏が描いた下書きにそって色を塗る一般の方が「どんな風に描いて欲しいというのはありますか?」と聞くと、本田氏が「好きに描いてください」と答えるシーンがあり、自由で楽しい雰囲気が伝わってきます。

観る私たちはなんとなく「アートって、こういうこと」などの考えを持っているかも知れませんが、本田氏の言葉にあるように、できるだけ固定概念や先入観を捨てて、自由な心になって作品を観ることが本展を最大限に楽しむ秘訣かもしれません。

◆作家紹介
※東京都渋谷公園通りギャラリーの会場にはミニリーフレット「かわるかたち まめガイド」が配布されており、そこにも詳しい作家紹介がありますのでご参照ください。
※画像は参考です。出展作品とは異なる場合があります。

青木 尊(AOKI Takeru) 1968年 福島県生まれ
愛着のあるものをモチーフにすることが多く、昭和のスターやヒーローも登場。独自の視点で切り取られた迫力のある構図が観る者を惹き込む一方で、画面はペンや色鉛筆などをつかい筆触を重ねて丁寧に描き込まれています。

五十嵐朋之(IGARASHI Tomoyuki) 1977年 東京都生まれ
得意のフリーハンド刺繍やペン画、染め、折り布といった手法を駆使して、昆虫や魚貝、植物、建物、人物などのモチーフを描く。大好きな昆虫とダンスが結びついた「昆虫ダンサーシリーズ」はユーモアにあふれています。

稲田萌子(INADA Moeko) 1985年 京都府生まれ
色鉛筆やボールペンなどを使い、ゆったりとした独自のリズムで描かれた円は、光をつかまえたような柔らかな線の束を紡ぎ出しています。均一で伸び伸びとしたストロークからは、描く動作そのものに喜びが籠っており、作品からも伝わってくるようです。

井上 優(INOUE Masaru) 1943年 滋賀県生まれ
70歳を超えてから本格的な創作活動をはじめた井上氏の作品は、鉛筆でしっかり塗りこみ、描きこまれていますが、不思議と圧迫感がないのは氏の人柄が表れているかのようです。1日3時間の制作で1本使い切るという使用済みの鉛筆にも注目です。

佐々木早苗(SASAKI Sanae) 1963年 岩手県生まれ
30代まで農作業に携わり、「さをり織り」の習得をきっかけに創作が広がりました。ふわふわとした浮遊感のある独特の間合いで並ぶ丸や四角の色面は、ボールペンやカラーペンのほか、刺繍による線の集積で描かれています。繰り返す筆致により紙や布が波打ち、画面に微妙なニュアンスを生じさせています。

萩尾俊雄(HAGIO Toshio) 1987年 福岡県生まれ
萩尾氏は戦わせて遊ぶことを目的に、厚手のチラシとセロハンテープを主な素材にし、怪獣やアニメキャラクターを想起させるオリジナルの立体をつくります。鋭く尖った角や牙、鎧のように覆う突起を伴う立体はいきいきとしており、自由な楽しさを感じさせます。

濱中 徹(HAMANAKA Toru) 1948年 兵庫県生まれ
昆虫や蝸牛、アマガエルや草花、時には道端で見つけたナットなどの身近なモチーフが、スケールやコンパスを用いて、まるで機械仕掛けの設計図や幾何学模様となって、1本1本の線で丁寧に描かれています。作品を観ていると、空想上の物語が浮かんでくるようです。

本田雅啓(HONDA Masaharu) 1983年 福岡県生まれ
アートを仕事にする施設を活動の場として創作を続けてきた本田氏は、野菜や昆虫、風景や物語のキャラクターなど様々なモチーフを、単純化した輪郭線と幾何学模様や色面を複雑に構成して描きます。ライブペインティングを得意とし、建物の壁やシャッター、重機などにも描きます。

吉川秀昭(YOSHIKAWA Hideaki) 1970年 滋賀県生まれ
吉川氏の描くモチーフは一貫して「目、目、鼻、口」というパターンを、独自のリズムで、これを平面や立体へ繰り返し描くスタイルで30年以上も続けられています。離れて作品を観ると模様のようにも見え、まさに表情豊かな作風です。

渡邉あや(WATANABE Aya) 1987年 新潟県生まれ
修学旅行で沖縄へ行った経験から、後に描きはじめたという飛行機を題材にした作品は、動物や建物、実在する航空会社のパロディなど、何が描かれているのか観ているだけで楽しくなります。作品に散りばめられた遊び心が、見ている者を世界旅行へ誘うようです。

 

タイトル アール・ブリュット2022巡回展
かわるかたち いろいろな素材、さまざまな表現
全体会期 2022年7月16日(土)~ 12月4日(日)
公式HP https://inclusion-art.jp/archive/satellite/2022/20220716-146.html
観覧料 無料
備考 ※会場毎に展示する作品の点数が異なります。
※第1会場では、巡回する3会場のうち最大規模となる約70点の作品が展示されます。

【第1会場】東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2

会期 2022年7月16日(土)~ 9月25日(日)
住所 東京都渋谷区神南1-19-8 渋谷区立勤労福祉会館 1F
開館時間 11:00~19:00
休館日 月曜日、9月20日 ※9月19日は開館
備考 作品保全のため、一部展示替えが行われます(前期:7月16日~8月21日、後期:8月23日~9月25日)

【第2会場】練馬区立美術館 区民ギャラリー

会期 2022年10月27日(木)~ 11月2日(水)
住所 東京都練馬区貫井1-36-16
開館時間 10:00~18:00
休館日 10月31日(月)

【第3会場】府中市美術館 市民ギャラリー

会期 2022年11月25日(金)~ 12月4日(日)
住所 東京都府中市浅間町1-3(都立府中の森公園内)
開館時間 10:00~17:00
休館日 11月28日(月)

【出張イベント】八丈町 多目的ホールおじゃれ

会期 2022年8月2日 (火) ※荒天の場合8月9日(火)に延期
住所 東京都八丈島八丈町大賀郷2551-2
開催時間 13:30開始(13:00 開場)
定員 30名程度 ※見学自由
参加方法 当日先着順
参加費 無料