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Dalston group exhibition -part6- at Gallery Dalston

Gallery Dalstonでは、ギャラリー恒例の企画グループ展「Dalston group exhibition -part6-」が2024年4月13日(土)から4月28日(日)まで開催されます。本展は6名の作家により、さまざまなテーマで作品が展開されるようです。告知されている作品画像からはダークな輝きを感じるものもあり、とても楽しみです。途中、前期後期で小作品の展示替えが行われますので、気軽に、何度でも訪れてはいかがでしょうか。

ギャラリーの扉を開けると、そこはいろんな個性がにぎやかにひしめき合う楽しい空間でした。道行く人々の多くも、大きなガラスの前で立ち止まっていきます。あなたも楽しいひと時を過ごしに、訪れてはいかがでしょうか。

ちょうど在廊されていた石神雄介には話を聞くことができましたが、彼の作品が生まれる根源の一部にある喪失感は誰もが体験することでもあり、作品に深みや観る私たちとつながる部分をもたらしているように感じました。
芹澤美咲の描く人物像は、恐らく誰もが一度見たら忘れられないはずです。特に大きく見開かれた瞳は吸い込まれそうにもなりますが、同時に近寄りがたい雰囲気も秘めているようです。


タイラクルカはギャラリーの紹介文にも書かれているとおり、犬という存在を通して、観る私たちも、作家のいろんな思索に想いを馳せることができる作品ですが、筆致や構図など絵画としての純粋な楽しさももたらしてくれます。
額賀苑子の立体作品は、ギャラリーの外から観ると後ろ側を向いていますが、それでも鋪道で立ち止まって見入っていく人がいます。もちろん中に入って正面から観たほうがはるかに楽しいのですが、確かに外から観た後ろ姿も、えも言われぬ雰囲気をまとっているようです。

中風森滋はキャラクターを描いていて、具象的なものもありますが、かなり抽象化されているものもあります。それらが何でつながっているかを想像していると、彼が描こうとしているものが見えてくるような気がしてきます。
もりさこりさは、「現実社会で起きている問題から目を背けずに実体験と空想の混じった物語を詩や絵画にすることで作品として昇華している」とコメントされていますが、少し重みのある色彩感とともに、豊かなストーリー性を感じます。

※以下は、同ギャラリーの広報資料からの引用になります。

石神雄介 / Ishigami Yusuke

石神雄介は、今展では「深い森」と題したシリーズ作品を展示致します。別れた人、失われた場所や過去を見つめることから制作を始めるという石神は絵を描く自分自身から、時間も空間も遠くにある存在との繋がりを考えると言います。どこまでも続く広大な森のどこかが、いつかあの人に、あの場所に繋がっていくようにと願いを込めめています。石神が描く油彩の色の重なりと奥行き、透明感、そして彼が描く広大な物語の中に入り込むかのように、観る者を深い鑑賞の旅へと誘い出してくれます。

芹澤美咲 / Serizawa Misaki

芹澤美咲は、人間の存在や自己について考えながら制作を続けています。キャラクターではなく、普遍的な人間という存在としての感情やその認知過程を受容することで人間であることを悦びたいと言う芹澤は、顔という人間の感情表出の中核、そして生物が持つ生きるための機能の集中部分に寄ることで表情によって訴え、感情・実存の自覚と受容を促すことを試みています。芹澤によって描かれるモチーフは、人間としての感覚もさながら動物的な感覚やどこか普遍性をもった表情を持ち、鑑賞者を惹きつける魅力があります。

タイラクルカ / Tairaku Ruka

タイラクルカは、今展ではモイラというギリシア神話に登場する運命の三女神をモチーフに描いています。150年以上前からさまざまな画家に描かれてきたこのモイラという題材を、21世紀における運命を決める神とは何かを彼女なりに解釈し表現しようとする試みです。タイラクの描くモチーフに何故だか惹きつけられるのは、「自由」という題材や「神話の中の神」といった存在を多角的にまたユニークに捉えているところにあるように思います。また、タイラクの大胆な筆の筆跡や画面構成なども魅力的で惹き込まれていきます。

中風森滋 / Nakakazew Shinji

中風森滋は、線主体のキャラクターを描くことを通じて、中風自身の二次元的な弱々しい感覚を手繰り寄せるように、現実的なリアリティを引き出そうとしています。何よりも彼の描くキャラクターの線は、画面の中で生き生きと動き出し、懸命に生きようとする姿に不思議と惹かれるものがあります。生身の生きた感覚を間近で感じてもらえたら幸いです。

額賀苑子 / Nukaga Sonoko

額賀苑子は、人として生きていく上で抱えざるを得ない矛盾やズレへと向かう表現を人体という古典的でかつ普遍的なモチーフを用いて探求しています。今回のグループ展では古の物語の登場人物と同じ地平に立つことと自分が立っている地平との断絶の正体を探り、再考する試みを展開していきます。陶器の質感や重さや金彩も取り入れながら、額賀のユニークなストーリーとウィットに富んだ豊かな立体表現の展開に期待が高まります。

もりさこりさ / Morisakorisa

もりさこりさは、若くして在学中さながら数多くの受賞や展示歴を積み重ねるペインターです。彼女が描く絵画はとても詩的でドラマチックな風情が漂い、鑑賞者を魅了させてくれます。また絵具の豊かな筆致や情緒漂う雰囲気はまるで本当に息づいているかのような温もりがあります。近年は、特に文学性を秘めた絵画について制作しており、詩や文学・音楽と絵画が重なる様に豊かなイメージが現れてきます。

タイトル Dalston group exhibition -part6-
会期 2024年4月13日(土)~ 28日(日)
会場 Gallery Dalston
住所 〒130-0023 東京都墨田区立川1-11-2
Webサイト https://www.dalston.space/dalstonpart6
開廊時間 13:00〜19:00 (最終日のみ17:00まで)
休廊日 月曜日、火曜日
観覧料 無料