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没後70年 吉田博展 @ 東京都美術館

吉田博の抒情的な色彩感は現代人にとっても新鮮であり、どこか懐かしい感じもあり、一度見たら忘れることができません。Webサイトの画像からでも充分に興味を惹かれますが、実際に展覧会に訪れると、画像からは読み取ることができない、自然の美の本質を映し出そうとする作家の情熱と技術に心を動かされることでしょう。

[概要] 海外でも評価が高い木版画
2020年が没後70年となる吉田博(1876-1950)は、明治から昭和にかけて風景画の第一人者として活躍した画家です。本展では、西洋の写実的な表現と日本の伝統的な木版画技法を統合した、世界的に評価の高い吉田博の木版画の全容が紹介されています。


福岡県久留米市に生まれた吉田博は若いころから洋画に取り組み、才能を発揮した一方で、画業後期となる40才代から木版画に挑戦し、新たな境地を開きました。
西洋の色彩表現と日本の浮世絵の技法が融合した吉田博の作品は、写実的な表現と抒情的で独特な色彩感にあふれ、日本のみならず海外でも高い評価を受け、イギリスのダイアナ妃や精神科医フロイトに愛されたことでも知られています。

[作品] 雄大な自然を捉えたみずみずしい木版画
吉田博は生涯にわたり世界各国を旅し、雄大な自然をとらえた風景をモチーフに描き続けました。写生にもとづく山や海の風景からは、「絵の鬼」と称された自然の美の本質をストイックなまでに写し出そうとした妥協のない姿勢が伝わってきます。
《日本アルプス十二題 劔山の朝》は代表作として知られています。下界から見上げるのではなく、何か月も山に入り、頂上からしか見えないような景色を独自の構図で描くなど、登山家ならではの視点で捉えられた魅力的な作品です。


《瀬戸内海集 光る海》では時間とともにうつろう陽光のきらめきが精緻に描かれ、油彩画や水彩画の表現にも通じる写実描写が見てとれます。


本展では日本各地の名所から、インドや東南アジアの景色まで、様々な場所の風景画を楽しむことができます。

[技法] 版画技法のあくなき探求、色彩表現の独自性
浮世絵に代表される日本の伝統的な木版画は、絵師・彫師・摺師の分業により制作されていました。吉田博は彫師や摺師を雇い、自らの監修のもと、自分の思い通りの版画を制作しました。
吉田ならではの技法のひとつが吉田自身が「別摺」と呼んだ、同じ版木を用いて、摺色を替えることで朝、霧、夕、夜などの時刻や大気の変化を表す手法です。


また、多いもので90回を超えるほどの重ね摺りを行うことで実現した、精緻な表現も見どころです。さらに《溪流》など、巨大な版木を用いて制作された迫力ある特大版など、多様な版画表現をお楽しみいただけるでしょう。

タイトル 没後70年 吉田博展
会期 2021年1月26日(火)~3月28日(日)
会場 東京都美術館 企画展示室
住所 東京都台東区上野公園8-36
Webサイト https://yoshida-exhn.jp
開室時間 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
休室日 月曜日
料金 【当日券】
一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
チケット情報 チケット販売の詳しい情報はこちらをご覧ください。⇒公式サイト東京会場チケット情報